初めてのネイサン・チェン sequel

これは世界選手権観戦後の後日譚です。


SP、FSさんざん褒めちぎった挙句の締めくくりが「でもまだネイサンのこと好きになってない。」でした。


自分の後に滑ったジェイソンのキスクラを見守る姿とか、何かに取り憑かれてたような羽生氏の憑き物を落として「かっこいい!ずるい!」「しっかりと負けた。」「ノーミスでも負ける。」って言わしめる演技とか、そんな圧倒的な優勝でも変わらないサラリとしたテンションとか、とことん飄々としてて格好良すぎて憎たらしい!くらいには思ってました。(要はほとんど好き)


ただ誰か現状をぶち壊して!って気持ちであくまで「競技を観戦」したのでとにかく結果に満足したのと、久々にやっぱりスケートの試合面白いって思わせてくれたのでネイサンのことは「ファンとして好き♡」という感情よりも「私にとってのヒーロー☆」だったんです。


その証拠に世界選手権のエキシビション観てない。


世界選手権の割とすぐ後、母とランチに行った時に世界選手権を振り返っていて(ちなみに母もネイサンと昌磨を応援)テレビを一切観ない私と違ってニュースの特集か何かで見かけたのか、「あの子はスケートだけじゃなくてお医者さん目指すくらい賢くてイェール大学なんだよ。ピアノも弾けてバレエも出来て体操か何かも出来てすごいんだよ。」と教えてくれて。


フィギュアスケートの世界チャンピオンでイェール在学、、、もともと運動部で趣味は読書みたいなギャップに弱い私は母の話聞いてるだけでちょっとグラッときたのは秘密(笑)


それから調べれば調べるほど好感度上がるエピソードしか出てこなくて、、もうこの人は人生何回目なの?って思った。




世界選手権の熱が落ち着いたらすぐに熱も冷めていくかなと思ってたのに、あまり緊張感あるイメージの無い国別を自然と観るつもりになっていた自分に驚きました。


国別は世界選手権よりは緊張感なく、ただ祈ってた世界選手権と違ってちゃんとプログラムを観られたかなと思います。


SPは空を飛んでいるみたいに伸びやかなのに振り付けの動作はしっかり1つ1つ丁寧に完結していて、特に4Tを降りて曲調が変わったところからテンポ速いのに大きく動きながらついていくのが本当に格好良くて印象的。
これは3Lz-3Tの直後もそうで、すぐ振り、すぐスピン。
それでも音楽に助けられてる印象は無くて、むしろネイサンの動きが音楽を引き立ててるようにすら見える。
こういう印象って本当に音楽を感じられる選手にしか出せないんじゃないかな。
構成落としてメンタルに余裕があったのかとにかくリズムに乗った踊りに改めて感動しました。




国別の間、疲労とか時差とか色々重なって体調悪くてずっと咳したり鼻すすったりしてたみたいで。




そんななか出たこの写真。
FSの日、つらそうに公式練習に出た後、試合始まる前の空き時間に舞台裏で勉強するネイサン。(と記憶しています)


何だろう、この写真を見た瞬間に、胸が締め付けられて苦しくなった。
きゅん、とか可愛いものじゃなくて、眉間にしわがよるくらい、ぎゅーんって。


自分はこんなに頑張ってる
自分はこんなに大変なんだ
そんな様子は微塵も見せないから勝手にスーパーヒーローみたいに思ってたけど、そんな彼の弱ってる時の等身大で無防備な頑張りを見て、感じるものがあったんだと思う、落ちた。


地べたで、運動部みたいなスタイルで、ペットボトルの飲み物で勉強してる姿も全く格好つけてなくてそれがまた好感持ったの。


職場のすぐ近くにSTARBUCKSがあるので仕事帰りに良く行くんだけど、勉強とか仕事してる風でそんな自分に酔ってるだけの人(私も形から入るタイプだから人のこと言えないけど)たくさん見るから、そんな暇も無いくらいシンプルに本質だけを生きてるんだなーって。




その時はまだスケート用のtwitterアカウントも無くて別のアカウントから「ネイサン」で検索して見てたんだけど、どなたか全く覚えてないけどこのインスタストーリーを載せたツイートのリプ欄に「邪魔しないから近くで見守りたい。飲み物、って呟かれて全力で買いに走りたい。」みたいなことを書かれている方がいて、その妄想を自分の中に落とし込んだ瞬間もう底なし沼に沈み始めてて、でも私はその事に気付いていなくて幸せそうに笑ったまま沈んでいき、完全に沈みきってしまった、、ぶくぶくぶく、、


体調の情報とかも見たし、ジャンプ構成も大きく変えてるし、さすがに厳しいかなぁ寧ろ棄権かなぁ?と思ったFS。
ワールドのような気迫は無いけど、ちょっと影と憂いも感じるスマートで軽やかな演技で自分の仕事を十分すぎるほどきっちりこなしていました。


私がネイサンを好きになったのは実はこんな経緯でした!(笑)


氷上の飄々とした態度と、陸上の等身大の姿。




xoxo


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